■染色加工の匠として
「染色」と聞くと皆様は一反一反丁寧に手染めする職人の姿を思い浮かべるかもしれませんが、私の父は服地の染色蒸加工を大量に行う染色蒸加工工場を経営しておりました。 |
主にアパレル関係の染色を行っていたため、あらゆる繊維素材の染色を経験しました。 実は機械で行う染色も非常に難しく、素材によって準備工程(前処理)・染色工程・仕上工程(後処理)の方法が異なるのです。私は父の仕事を継ぎながら、このような素材ごとの染色工程や処理の知識を得て、あらゆる素材の染色工程を提案できるプロフェッショナルとして成長させてもらったと感じています。 |
■インクジェットとの出会い
しかし、アパレル関連の染色蒸加工が海外の工場へと移っていく中で、だんだんと染色蒸加工の注文が少なくなってきました。大量の服地を染色していた大きな設備が役に立たなくなるのではないか… 私は染料の研究開発や染色機械の研究も行っていたため、これまでに培った染色工程のノウハウと、インクジェットプリント染色というデジタルを融合させることの可能性を強く感じたのです。
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■新たな出発
私が持つこれまで培った染色蒸加工の知識と、パソコンに詳しい息子との二人三脚で、平成12年、インクジェットプリント染色業務を始めました。 幸いなことに全国からインクジェットプリント染色のメリットを感じてもらい、ご依頼を受けつつ、京都の学生と卒業制作などで交流をもちながら作業するという充実した日々を送っています。 |
今取り組んでいる研究は、もっと特殊な素材にインクジェットプリント染色するということです。 さらには「田んぼの真ん中でもできる事業」をコンセプトに、環境にやさしく大きな設備も要らないインクジェットプリント染色のノウハウを、ひとつのビジネスモデルとして集積地に恵まれない地方の縫製工場などに広げていきたいという想いもあります。
これからもインクジェットプリント染色の挑戦は続きます。 |
沿 革 |
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代表:芝山 義雄 | |